NYT社がシンガポール首相らに謝罪 合意違反の記事掲載で1千万円支払い(産経新聞)

 【ニューヨーク=松尾理也】米ニューヨーク・タイムズ社は24日、同社の傘下にある国際紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に掲載されたシンガポールのリー・シェンロン首相らをめぐる記事に問題があったとして、同首相や、父親のリー・クアンユー同国元首相らに謝罪したことを明らかにした。ロイター通信によると、同社は16万シンガポールドル(約1千万円)を支払うという。

 問題になったのは、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に定期的に寄稿している評論家フィリップ・ボウリング氏が執筆した2月15日付の記事。謝罪文は24日、ニューヨーク・タイムズ紙ウェブサイトのオピニオン面に掲載された。

 謝罪文によると、ボウリング氏は1994年、シンガポール政府との間で、シェンロン氏が首相の地位を得たのは父親のクアンユー氏の縁故によるものであると書いたり、ほのめかしたりしないとの合意を行っていた。にもかかわらず、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙記事は「シェンロン氏が実力で首相の地位を得たのではないと推測させるような内容を含んでいた」とした上で、「そうした推測は本意ではなく」、シェンロン氏やクアンユー氏に謝罪する、としている。

 首相らの代理人がロイター通信に明らかにしたところでは、ニューヨーク・タイムズ社と担当の編集者、ボウリング氏は合同で、計16万シンガポールドルを支払うという。

 ボウリング氏は94年、シンガポールを批判する内容の記事を書いたため同国の裁判所で名誉棄損に当たると認定されていた。今回の謝罪文が明らかにしているボウリング氏とシンガポール政府間での合意とは、これに関連したものとみられる。

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 五十嵐裁判官は「高齢者が多く、今後の生活に不安を抱えた被害者らが一定の弁償がされた後も処罰感情が厳しいのは当然」などと指摘した。 

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 大阪府の橋下徹知事が廃止を唱える大阪(伊丹)空港の存廃をめぐり、空港所在地の豊中市と隣接する箕面市の両議会が25日、それぞれ空港の「存続」と「廃止」という相反する内容の決議案を可決した。

 豊中市議会は「空港の存続を前提に、より積極的に空港の活性化に取り組む」とする決議案を全会一致で可決。一方、箕面市議会は「関西国際空港をハブ拠点化し、中長期的に伊丹を廃止すること」を国と府に求める決議案を、賛成多数で可決。自民、民主、公明3会派に加え、無所属2人も同調した。

 豊中市の浅利敬一郎市長は閉会後、「議会と同じ認識。今後も空港を生かしたまちづくりに取り組む」と話した。箕面市議会の決議に対しては「判断は意外だが、意見はいろいろあっていい」と語った。

 また、箕面市の倉田哲郎市長は「決議は地域エゴを捨てようという意味があり、国に対しても地域エゴに引きずられる必要はないというメッセージになる」と話した。

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 真宗興正派本山興正寺(こうしょうじ)(京都市下京区)所蔵の水墨画「雲竜図」が、江戸時代前期の代表的絵師で江戸狩野派を開いた狩野探幽(かのうたんゆう)(1602〜74年)の作品と確認された。同寺が19日発表した。作品の落款の印影と後水尾法皇から探幽に贈られた印(三井記念美術館蔵)が一致した。鑑定した樋口一貴・同美術館学芸員は「晩年の成熟した大胆さがうかがえ貴重だ」としている。

 作品は縦115センチ、横202センチ。嵐の海の上で雲をまとう竜が画面いっぱいに描かれ、左下に「法印探幽」の署名と「筆峯大居士」の落款がある。「行年七十歳」と記され、1671(寛文11)年に描かれたとみられる。

 興正寺には、黄金2枚を受け取った探幽からの礼状が残り、雲竜図が制作当時から同寺に納められていたことを裏付けている。

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【二〇三〇年】第5部 日本はありますか(5)アメリカが変えた日本(産経新聞)

 ■世界標準へ静かに「改造」

 「この4年間、子供たちのためにつぶれるわけにはいかない、つぶすわけにはいかないと頑張ってきた。ウチはたまたま生き残ったが、廃業した団体もある」

 子供や親がPTA活動などでけがをした際、数百円の掛け金で見舞金を受けられる「PTA共済」。運営団体の一つ「栃木県PTA教育振興会」代表理事でビルメンテナンス会社社長、鈴木秀明さん(57)はこう言って肩を落とした。

 PTA共済は、PTAの関係団体が特定の会員のため、非営利で運営する保障事業。不特定多数が対象の営利事業である生命保険や損害保険とは性質が異なる。ところが平成18年施行の改正保険業法で、PTA共済など法律に基づかない共済は禁じられた。一般の保険会社のような会社組織になるか、ごく少額の保障に限るか、廃業するかなどの選択を迫られ、存亡の危機に立たされている。

 文部科学省によれば、PTA共済は法改正前、都道府県などごとに全国に77団体あり、750万人が加入していた。昨年10月時点で4団体が廃業し、20団体が新規取り扱いをやめた。

 《9歳女児がPTA行事で焼きいもをするため校庭で落ち葉を集めていたところ、友達が振り回したほうきの柄が右目に当たり角膜上皮剥離(はくり)のけがを負った》

 《12歳男児がPTAの奉仕作業のため校庭の植え込みで草取り中、突然ハチに首の下を数カ所刺された》

 団体によっては、こうした不慮の事故へ見舞金が支払えなくなるケースが実際に出てきている。

 ≪年次改革要望書≫

 「どうしてこのようなことになったのか。その答えの一つは米国の対日『年次改革要望書』の中にある」

 社団法人「企業福祉・共済総合研究所」の井上義英・共済機構研究部長(58)は指摘する。

 年次改革要望書とは、日米両政府が経済成長を促進するためとして、相手国の規制や制度の改善を要望するもので、平成6年から毎年交換されてきた。

 米国側の要望書は在日米国大使館のホームページで公開されており、保険業法が国会で改正される2年前、2003(平成15)年の要望書にはこうあった。

 《米国は日本に対し、共済と民間競合会社間の公正な競争確保のため、すべての共済事業者に民間と同一の法律、税金…規制監視を適用することを提言する》

 井上部長は「米国から共済を規制せよと要求され、結果的に『保険』として扱われることになった。あくまで要望の形を取っているが、現実にその通り実現していることは多々ある」。

 大量の非正規雇用を生み出した労働者派遣法の改正。地方商店街のシャッター通り化を加速した大店法廃止。そして郵政民営化…。いずれも米国が要望書で取り上げ、その後わが国で法改正などが行われた。

 井上部長は「かつての日米貿易摩擦では、外圧は自動車や牛肉・オレンジといった目に見えるものが対象だった。要望書では日本の社会制度が静かに深く『改造』されていった。米国流のグローバルスタンダード(世界標準)に変えられていった」。

 井上部長にとって忘れられない「米国流体験」がある。27年勤めた大手生保が平成12年に経営破綻(はたん)し、米国の世界最大手の保険会社に買収された。同社の当時の会長兼CEO(最高経営責任者)が羽田空港へ自家用ジェット機で降り立ち、本社へ来て開口一番「倉庫へ連れて行ってくれ」と命じた。

 会長は、会社が所蔵していた美術品の数々を大正時代に購入したときの簿価で取得し、自家用機に積んで米国へ運び去ったという。

 ≪消える互助の精神≫

 年次改革要望書の存在を最初に世に出したノンフィクション作家、関岡英之さん(48)は「PTA共済などの共済は、わが国古来の頼母子講(たのもしこう)や無尽、結(ゆ)いといった互助の精神の系譜に連なるものだ。保険というビジネスとは相いれない」とし、こう続けた。

 「20年後、会社や郵便局、診療所、公立学校など国民を一つに結び合わせてきたネットワークや地域社会、共同体が次々に崩壊している恐れがある。わが国のよき精神が消えている恐れがある。それは日本の解体そのものではないか」

 一方、評論家の屋山太郎さん(77)は「むろん世界標準がすべて正しいわけではないし、違いがあるのは当然だ。だが経済、貿易のルールは同じにしておかなければ不公正になる」とし、こう述べた。

 「ルールを同じにしたからといって、破壊されるのは既得権であって精神ではない。わが国のよき精神を変えないためにも、世界標準に合わせるべきところは合わせなければならない」

 保険業法改正で存廃の瀬戸際に追い込まれた栃木県PTA教育振興会は、任意団体のままでは存続できないため法人化し、一般社団法人として続いている。国会議員も与野党を問わずようやく動きだし、PTA共済を法的に位置づける法案が国会に上程された。

 20年後の日本社会について尋ねると、4児の父親である鈴木さんは少し考えてからこう答えた。

 「グローバルスタンダードの流れの中で、共済だけでなくさまざまな面で日本は変化している。われわれ大人はどんなことであれ、子供たちにしわ寄せがいく社会にしてはいけないと思う。子供たちが生きづらい世の中にしてはならないと思う」

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 千葉県市原市で2003年9月、建設業太田智さん=当時(49)=が行方不明となった事件で、千葉地検は10日、殺人と逮捕監禁致傷の罪で中古車販売業大塚広宣容疑者(47)を、逮捕監禁致傷罪で無職吉原健太容疑者(46)ら男4人を起訴した。地検は起訴内容に対する認否を明らかにしていないが、県警によると、捜査段階では殺害については全員容疑を否認していたという。
 県警捜査1課などは、大塚容疑者が吉原容疑者を通じて太田さんに住宅建築を依頼したが、完成後にクレームを付けてトラブルになり、代金約1000万円の支払いを免れるため殺害したとして、5人を強盗殺人と営利目的略取の容疑で逮捕していた。
 太田さんの遺体は見つかっていない。地検は「証拠に基づき判断し、公判で立証できる事実で起訴した」としている。 

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 偽造した80円切手を封書に張って投函(とうかん)したとして、大阪府警枚方署は9日、郵便法違反容疑で、枚方市津田西町の人材派遣会社社長、土田昭次容疑者(52)を逮捕したと発表した。同署によると「経営が悪化し、経費を浮かせたかった」と容疑を認め、昨年8月から今年2月に計500枚を偽造、使用したと供述しているという。

 逮捕容疑は昨年8月上旬、会社案内のパンフレットを入れた封書13通に偽造した80円切手を張り、投函したとしている。

 同署によると、会社のカラーコピー機を使用。ミシン目の穴はカッターナイフで「再現」したといい、1枚の偽造に1時間程度かけたこともあったという。

 郵便局員が郵便物を仕分け中、ミシン目の穴が大きく、色があせている切手に気付き、昨年11月に郵便事業会社が同法違反罪で告訴していた。

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青い目の議員たち 日本国籍で得た重き一票(産経新聞)

【2030年】第5部 日本はありますか(4)

 カナダの農村で生まれ育った金髪の男性が、茨城県つくば市議会の本会議場に座っていた。ヘイズジョン市議(47)。平成19年に日本国籍を取得し翌20年10月に初当選を果たした。全国で3人目といわれる欧米出身の地方議員である。

 英語が頻繁に交じる日本語で「この1年4カ月、ものすごく面白い。まだ議員としてエフェクティブ(有効)ではない。まだ勉強中。20年後もつくばで暮らして、当選できるなら議員を続けていたい」。

 ヘイズさんはカナダ南部にある人口144人の小村の出身。28歳だった1991(平成3)年、「英語教師になりたい」と来日した。英会話教師をへて飲食店やOA関連の貿易会社などを経営。議員を志したきっかけは、飲酒運転の取り締まりが厳しくなり、店の売り上げが激減したことだったという。

 「警察の前で『営業妨害だ』とデモをしたかったが、それよりも飲食店を応援する議員になろうと思った。飲酒運転を防ぐ政策に取り組みたいと思った」

 議員活動で接する膨大な文書は胸ポケットに入れた携帯電話アイフォーンの辞書ソフトを頼りに読む。議長へ提出する質問通告書などは英語で書き、製薬会社に勤める日本人の妻(35)に訳してもらう。

 「ヨーサン(予算)を見て、字は全部読めるが、そのバックストーリー(背景)までは分からない。でも『ファイア・トラック(消防車)4千万円』とかが分かったら、あとは賛成か反対かだけですから」

 無所属で出馬した市議選では自転車で支持を訴え、4011票を得て40人中2位だった。

 ≪政治姿勢は「よそ者」≫

 永住外国人に地方参政権を付与する法案が政治日程に上ろうとしている。都道府県や市町村の首長と議員を選ぶ選挙権が想定されるが、全国に3万8千人いる地方議員の中には極めて少数ながら、ヘイズさんのほかにも日本国籍を取得し、議員に選ばれた人がいる。

 フィンランド出身で民主党のツルネンマルテイ参院議員(69)は平成4年、神奈川県湯河原町議に初当選して全国初の「青い目の議員」と呼ばれた。

 初の欧米出身国会議員でもあるツルネンさんは参院議員会館で和服姿で取材に応じ「私の政治姿勢はある意味で『よそ者』の立場。日本人が気づかなかったりしがらみで実行できなかったりしたことが、外国出身者ならできるのではないか。異なる目で街づくり、社会づくり、国づくりに貢献できるのではないか」。

 外国出身議員の登場で、実際に変化も現れている。国宝・犬山城で知られる愛知県犬山市の市議会で2年前、ある“事件”があった。市当局と議会のなれ合いで原案可決ばかりだった市長提出議案に初めて「付帯決議」がついたのだ。市が古民家を購入するにあたり使い道を明確にするよう求めたものだった。

 決議案を出したのは米ニューヨーク出身のビアンキアンソニー市議(51)。その半年後の議会では、ごみ袋有料化の市案が彼の追及で9年ぶりに継続審議となった。

 1989(平成元)年に英語講師として来日し、平成14年に日本国籍を取得した。翌年の市議選に無所属で立候補、3302票でトップ当選し、ツルネンさんに続き2人目といわれる欧米出身の地方議員になった。

 城下町の古い町並みの中にある事務所を訪ねると、現在2期目のビアンキさんは達者な日本語で「私がやっていることは本来、議員として当たり前のことばかりだと思います」。

 ≪民主国家を実感≫

 ビアンキさんは日本語の読み書きをこなし、質問通告書もパソコンを使い自身が書く。議会での活動ぶりも一日の長があるが、米国籍を捨て「日本人になるときは考え抜いた」という。

 「正直にいえば、最初の動機は選挙に出るためだった。でも国籍取得に費やした3年近くの間、何度も自問した。アメリカにいる母の顔が浮かんだ。日本人の妻と口論した。それでも私は犬山に暮らして、犬山の一市民として生きようと思った」

 中国人から日本人になった評論家、石平(せきへい)さん(48)。北京大学時代から民主化運動に身を投じ、1988(昭和63)年に日本へ留学した翌年、母国で起きた天安門事件に接して中華人民共和国との「精神的決別」を遂げた人物である。

 石さんは滞日20年目の平成19年、日本国籍を取得した。政権交代が起きた昨年8月30日の衆院選で、生涯初めての一票を投じた。

 正午ごろ、千葉市内の自宅を出て近くの小学校へ向かった。雨の中、傘も折れるほどの強風だった。投票所では家族連れの姿が多いことに驚き、厳粛な雰囲気に感じ入った。係員が丁寧に手続きを教えてくれ、意中の候補の名を書いた。

 石さんは「日本国民であれば年齢や地位、職業にかかわらず一票の権利を持ち意志を表明できる。投票所を出たあとは日本国民になったことを、民主国家に生きていることを実感した」と振り返り、こう語った。

 「大学2年で民主主義に目覚めてから28年たった今、私はやっと日本国民として、一人の人間として一票の権利を得た。政治的権利を行使したいならば、やはり日本国民になればいい。わが手にあるこの一票が、どんなに重いものであることか。どれほど大切な一票であることか」

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 客を装って派遣型風俗店の女性2人をマンションに呼び出し、監禁して現金を奪ったとして、警視庁組織犯罪対策2課は、逮捕監禁と強盗致傷の疑いで、千葉市美浜区の無職、浜中秀夫容疑者(38)ら4人を逮捕した。同課によると、3人は「身に覚えがない」などと容疑を否認し、1人は認めている。

 同課の調べでは、浜中容疑者らは1月8日午後11時半ごろ、東京都荒川区のマンション一室で、中国系の新聞に広告を出していた派遣型風俗店の女性経営者(40)や女性従業員(39)を結束バンドで緊縛。暴行を加えて経営者に軽傷を負わせて2人から計約2万2千円を奪った上、9日午後5時ごろまで車で連れ回すなどして監禁した疑いが持たれている。

 浜中容疑者らは客を装って電話し、北京語で「2人お願い。きれいな中国人を」などと頼んでいたという。

 さらに金を奪うため、経営者に店の男性運転手へ電話させ、新宿区高田馬場の喫茶店に呼び出した。運転手から通報を受けた捜査員が駆けつけ、店内にいた男1人を逮捕し、女性2人を保護した。

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